暇つぶしの投げやり

最近文章を書く機会が多い.主に授業と研究に関する文章である.
大学や役所に関わりのある人って,膨大な量の人目に触れない文章を書いているように思う.内容はどうであれ,ある程度他人に伝わる論理的な文章を書くだけの素養は充分に身に付くのではないか.
ウチの教授なんて,物書きを生業としていると証言して間違いにならないほど色々書いている.単なる報告書に限らず,個人の独創性が要求される文章の数も膨大だ.
しかし残念なことに,必ずしも文章によって伝えなければならない内容が仕事上の文章に含まれることは滅多にないようである.都合の良い伝達手段として文章が採用されているだけの模様である.
英語も必要に迫られて喋り続ければそこそこ上手くなるだろう.文章能力も,書き続けていればそれなりに上達する.上達するほど,それによって表現される人間の本質が浮き彫りになる,かと思えばそういう訳でもない.稚拙な言語や文章からも,個人の思想は充分に汲み取ることが可能であるように思う.
それでは結局,文章能力の優劣は如何なる評価基準となり得るのか,と考えたところ,それは大学入試におけるセンター試験の点数のようなものとして働くのではないか,と考えるに至った.終了.