割り切れない奴

1999年つまり平成11年の11月29日この世に生を受けたモトカズ君は,7歳の時は不適な笑みを浮かべた子供だった.12歳の時に周囲との融和を覚えたかと思えば,13になると早速孤立した.14の時には改めて7という数字の完全性に気づき大いなる成長を遂げた.所謂第二次成長であった.15,16と順調に成長を続けたかと思うと,17になって中途半端な数字に嫌気が差し,彼は荒れた.大学受験が18の時に行われたのは幸運であった.21の時に学部の研究で運良く目覚しい成果を挙げた彼は大学院に進学したが,丁度23才で就職活動を行わねばならず,それに失敗した.28まで定職には付けないながらも穏やかな生活を続けていた筈の彼は,29才最後の日に次の31を待ちきれず自殺した.最後まで割り切れない奴だった.