漠然としたものだらけ

危機感が足りない
そう口にしたのはこれで何度目かしら.


卒研発表のゼミ内練習会が今日始まり,
何人かの発表を見たのですけど
みんな,ちゃんと準備している.
当然のお話.
自分の発表練習が明日ある
心の準備は出来ているけど
心の準備しか出来ていない.


締め切りが差し迫り
周囲の人間が準備に追われて右往左往
騒然とした部屋の中で一人,深々と椅子に腰掛け
ブラックのコーヒーを飲みながらパソコンに向かって
ネットをして遊んでいる最中のあの得も言われぬ不安感の出所は一体何処にあるというのか!?


己の敵はいつでも自分.
心の弱い人間は,周囲に敵を作りたがる.


頭では分かっているのだけどね…




テレビドラマなんて滅多に見ない自分ですけど,
森博嗣原作のテレビドラマが始まると聞いては,チェックせずには居られません.
映像化された作品を見たら幻滅する
とか思っている人は,見なければよろしいのです.
小説の映画化とか,漫画のアニメ化とかの企画が持ち出される度
原作との整合性が云々とか,イメージの不一致だとかか問題に挙げられますけど
それぞれのメディアには,それぞれの別項の優位性が存在するのだから
原作と異なってこそのメディアミックスだと思う訳です.
原作を忠実に再現しているのに,面白く無い映像というのが良くありますけど
それは原作の表現手法が優れている故に,だと思います.


今回の件は,映像化を前提とした原作を森氏が執筆する,という話らしいですけど
どんな人物が登場するのか,それが一番気になるところです.
なにせ森氏の作品はどれを見ても,
実在の人間をどうしても当てはめられない登場人物が,結構な確率で何人か出てくる.
それは人間が書けていないとか,設定が現実離れしているとかいうことではなく
あらゆる芸術作品の根本的な動機として存在する模倣の精神が研ぎ澄まされ具現化された結果なのであろうと私は思う訳です.
それぞれに役者を割り当てる,という前提がある以上,どうしても控えめにならざるを得ないのかな,とは思いますけど.